トヨタ・オーリス120Tの評価・口コミ ゴルフとは違うのだよ!
トヨタ・オーリスは、日本市場だとイマイチ存在感が薄い車です。
販売台数も月間600〜800台程度と、トヨタ車としては超マイナー。
ほとんど消費者は、車を選ぶ際の選択肢にすら入れていないでしょう。
しかしフォルクスワーゲン・ゴルフの対抗馬としてトヨタが開発した力作だけあって、使い勝手や走りの良さはかなりのものです。
とくにマイナーチェンジで投入された1.2リッター直噴ターボを搭載した120Tの評価は高いのですが、価格も高いため、あまり売れていないようです。
しかし売れていない・人気が無いということは、中古車市場での値下がり率も大きいということを意味しています。
不人気車なのに出来が良いオーリス120Tは、中古で買うには最高の車なのです。
オーリス120Tの新車価格は259万円(車両本体のみ)ですが、中古だと走行距離1万km以下の個体が、諸経費を含む総額で200万円程度で取引されています。(2016年12月時点)
同じくらいの値段でゴルフ7 1.2TSIも流通しており、実燃費もほぼ変わりません。
しかし長期間使うことを考えたら、パーツ供給やサービスの面でトヨタ車の方に分があるでしょう。
メンテナンスパックの価格もカローラ並だそうですから、ランニングコストでもゴルフ7より有利だと思います。
画像の出典: toyota.jp
オーリス120Tのエクステリア
2代目オーリスの後期型は、全長が55mm延長され、より伸びやかなデザインとなりました。
メッキモールの配されたグリルや、キーンルックを強調したフロントバンパー、水平基調のリアバンパーなど、前期型よりも全体的にプレミアム感が増しています。
エクステリアの評価や口コミを総合すると、
- 前期型から改善されたフロントマスクは結構良い。
- でもキーンルックはやめてほしい。
- 全体的に塊感がある。
- ボディカラーの選択肢が少ないのが残念。
- 後席の乗降性が悪い。
といった意見が多かったです。
オーリス120Tのインテリア
スポーティーな車であることをウリにしているのに、インテリアにはなぜか木目調パネルの加飾が施されています。
装備充実の「RSパッケージ」はカーボン調のインテリア加飾です。
インテリアの評価や口コミを総合すると、
- 純正シートはホールド性や座り心地が良くて気に入った。
- ソフトパッドの使い方が良い。
- 木目調パネルは安っぽくて好きじゃない。
- 後席が狭い
- ラゲッジスペース容量はそこそこ広い(360リッター)
以上のようなコメントが多かったです。
ちなみにゴルフ7のラゲッジスペース容量は380リッターあるのですが、「20リッターくらいの差じゃ気にならない」とのことでした。
オーリス120Tのエンジン・実燃費
1.2リッター直噴ターボは、116ps・185Nm(18.9kgf・m)を発生します。
パワーとトルクは1.8リッターNAのオーリスや、オーリス・ハイブリッドを上回っています。
VWゴルフとの違いは、トランスミッションがCVTであることです。
エンジンや実燃費に関する評価や口コミの主だったものは、
- CVTとターボの相性が良く、スムーズに加速できる。
- 低速から高速まで十分なパワー。
- 走りも燃費もそこそこというバランス。
- CVTだが、アクセル開度に車速がちゃんとついてくる。
- 回転数が押さえられているので静か。
- 実燃費は街乗り13〜15km/L、郊外・高速道路17〜19km/L
- ハイオク仕様なのがたまにキズ。
といった意見がほとんどで、ハイオク仕様(レギュラーも使えるがパワーダウン)なこと以外は、低評価はほぼ無いに等しかったです。
オーリス120Tのハンドリング・取り回し
欧州車に負けないハンドリング性能を目指した2代目オーリス。
ユーザーはどのように評価しているのでしょうか? 主要な意見は、
- 高速走行時の直進安定性が高く、疲れにくい。
- キビキビと走り小回りも利く。
- しっかりしたボディに引き締まった足回り。
- リアのダブルウィッシュボーンサスが良く動き、接地感が高い。
- 3ナンバーだがコンパクトなので駐車場でも苦労しない。
というものでした。
ハンドリングはスポーティーというほどではないものの、気持ちよく走れるセッティングになっているようですね。
最小回転半径は5.2mです。ただし120T・RSパッケージは5.4mとなります。
ちなみに1.5リッターのオーリスはリアサスがトーションビームなので、その点でも120Tのハンドリングに分があるようです。
オーリス120Tの乗り心地・静粛性
ユーザーの主だった意見を集約すると、
- 静粛性が高い(オーリス150Xより静か)
- 足回りは程よい硬さで乗り心地が良い。
ゴルフ7は足が硬すぎるという声をよく耳にするので、乗り心地に関してはオーリス120Tにアドバンテージがあると思います。
オーリス120Tの安全装備
トヨタ・セーフティセンス・Cが標準装備されているので、
- プリクラッシュセーフティ(自動ブレーキ)
- レーンディパーチャーアラート(車線逸脱警報)
- オートマチックハイビーム
という3つの予防安全システムが装着されています。
衝突安全装備としては、運転席・助手席・サイド・カーテンの4種類のエアバッグを標準装備。
ボディの衝突安全性能はユーロNCAPでも5つ星を獲得しているなど、安全性の高さは折り紙付きです。
オーリス120Tの総評
日本では「ゴルフの対抗馬」ということばかりが注目された結果、「ゴルフと同じならゴルフの中古買えばいいじゃん」みたいな論調になってしまい、オーリス120Tはメディアからもあまり評価されませんでした。
しかしユーザーレビューを丹念に見ていくと、オーリス120Tは、ゴルフとは違うユーザー層に向けてつくられていることに気づきました。
ゴルフは車好き・走り好きにもウケる車ですが、足が硬すぎたり、内装がちょっとシンプルすぎるなど、車に興味の無いの人には良さがわかりにくい部分があります。
逆にオーリスは、静粛性の高さや乗り心地の良さ、インテリアの加飾など、車に興味の無い人にもわかりやすい良さがあるモデルです。
だから海外ではオーリス(カローラハッチバック)は売れているのですが、日本だと車に興味の無いユーザー層は、みんなミニバンとかSUVに行ってしまって、Cセグメントハッチバックには見向きもしないんですよね……。
まあ、人気薄な分だけ、オーリス120Tの中古車を安く買えるわけですけど。
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