BMW新型1シリーズ フルモデルチェンジでFF化!【5/28更新】
BMW
1シリーズが、フルモデルチェンジされました。
BMWが新型の画像を公開しています。
新型1シリーズは、BMWが頑なに貫いてきたFR(フロントエンジン・リアドライブ)を捨て、FF(フロントエンジン・フロントドライブ)にスイッチします。
とはいえ駆け抜ける喜びを追求する姿勢は変わっておらず、M140iというスポーツグレードも用意されるとのことです。
このページでは、新型1シリーズの最新情報を随時更新しています。
更新情報
M Performanceパーツのエクステリア画像と、M Performanceのインテリア画像を追加し、価格に関する情報を更新しました。また、予想CGは削除しました。(2019/05/28)
正式発表されたエクステリア画像とインテリア画像を追加し、ページ内のスペックを公式な数値に修正しました。また、スパイショットとティザー画像を削除しました。(2019/05/27)
エクステリアのティザー画像と、インテリアのティザー画像を追加しました。(2019/05/17)
インテリアのスパイショットを追加しました。(2019/05/04)
M135i、インテリア、車両ダイナミクスの項目を追加しました。(2019/03/27)
スパイショットをカモフラージュの少ない新しい画像に挿し替えました。(2019/01/03)
予想CGを追加し、シャシーとパワートレインの情報を最新のものに更新しました。(2018/4/3)
M140iの画像を追加しました。(2017/05/06)
新型1シリーズを旧型と比較を追加しました。(2017/04/16)
新型1シリーズはなぜFFなのか?
初代・2代目ともに、1シリーズはフロントエンジン・リアドライブ(FR)の後輪駆動を貫いてきました。
初代がデビューしたときには「ハッチバックのコンパクトカーなのにFRだなんて、流石BMWだ!」と、話題になったものです。
なのでBMWの考える「駆け抜ける喜び」のためには、後輪駆動が必須なのだと思っていた方も多いと思うのですが、新型1シリーズは前輪駆動(フロントエンジン・フロントドライブ, FF)に変更されます。
2シリーズやX1、MINIなどで既に使われている「UKLプラットフォーム」か、もしくは新開発された「FAARプラットフォーム」が採用されるのです。
採算性も室内の広さもかなぐり捨てて、ひたすらFRにこだわってきたBMWがなぜ諦めてしまったのかというと、現行のF20型・1シリーズ(もちろんFR)を所有するオーナーの80%が、自分の車をFFだと思いこんでいたという、衝撃の調査結果が出たためなのだとか。
ほとんどのユーザーは、前後どちらのタイヤが動くかなんて気にしてなかったんですね……。
新型1シリーズの概要
エクステリア
全体的にX2と酷似しています。ヘッドライトも似ていますが、上部の形状がわずかに異なるようです。
ボンネットおよびフロントオーバーハングが短くなり、いかにもFF車というデザインになったものの、ノーズ位置が高いので、フロント周りはややボテッとした印象になっています。
ノーズの低さが強調されているメルセデス・ベンツ Aクラス(W177)や、マツダ 3とは対照的です。
M135iのディテール
新型1シリーズの頂点に君臨するのが、M135i xDriveです。
これまでのM140iが、M135iに置き換わります。
搭載されるエンジンは、2.0リッター・直列4気筒ツインパワー・ターボで、最高出力は306psです。
パワーに関しては、ライバルであるAMG A35と肩を並べています。
M Performanceパーツのエクステリア
ボディサイズ
数値は海外仕様のものです。
各部寸法(mm) | 旧型との差(mm) | |
---|---|---|
全長 | 4,319 | -5 |
全幅 | 1,799 | +34 |
全高 | 1,434 | +13 |
ホイールベース | 2,670 | -20 |
全幅は拡大され、全高も高くなりましたが、全長とホイールベースは短くなっています。
ホイールベースはミニ・カントリーマン(日本名はミニ・クロスオーバー)と同じ長さです。
メルセデス・ベンツ Aクラスや、ワンクラス下のBセグメント・ハッチバック(VW ポロや日産 マーチなど)では、後席を広くするためにフルモデルチェンジで全長とホイールベースが拡大されたのですが、1シリーズでは逆に短くなりました。
FRをやめただけで、室内に十分なスペースを確保できたからでしょう。
インテリア
新型1シリーズのインテリアは、基本的に新型3シリーズ(G20)のデザインを踏襲しています。
そのためメーター類はデジタル・インストゥルメント(10.25インチ)になっていますし、タッチスクリーンも10.25インチの大型ディスプレイです。
9.2インチのヘッドアップディスプレイも、オプションで用意されています。
オペレーションシステムは最新のBMW OS 7.0です。
車体の大型化を受け室内も広くなり、後席のヘッドクリアランスは19mm拡大、足元も33mm広くなっています。
ラゲッジスペース容量も20リッター増加し、380リッター(5名乗車時)です。
後部座席を畳めば、1,200リッターまで拡大できます。
M Performanceパーツのインテリア
シャシー
プラットフォームについてはまだアナウンスされていないものの、MINIなどに採用されているUKLプラットフォームか、もしくは新開発のFAARプラットフォームが採用されると言われてきました。
しかしホイールベースがミニ・カントリーマンと同じ長さなので、前者かもしれません。
どちらにしろ内燃機関とプラグインハイブリッド(PHEV)の両方に対応可能な前輪駆動アーキテクチャなので、新型1シリーズにもiPerformanceの名を持つPHEVが用意されることでしょう。
なお、新型1シリーズに3ドアモデルは用意されません。
車両ダイナミクス
新型1シリーズには、ARB(actuator contiguous wheel slip limitation)と呼ばれるテクノロジーが搭載されます。
直訳すると「アクチュエーター連続ホイールスリップ制限」となりますが、要はスリップを抑制するDSC(ダイナミックスタビリティコントロール)と協調して、FF車特有のパワーアンダーステアを抑えるシステムのようです。
ARBがあることで、横方向のダイナミクスを損なうことなく車体を制御できるのだとか。
車体を安定させるだけでなく、積極的に曲げていくためのシステムなのでしょう。
また、ヨーモーメントを分配するBMWパフォーマンスコントロールや、ダイナミック・ブレーキ・インターベンションも装備されており、敏捷性をさらに高めています。
車体剛性を高めるべく、リア周りは「ブーメランストラット」(おそらくブーメラン型のタワーバーのことだと思われる)で補強済みです。
パワートレイン
ローンチ時に用意されるエンジンのラインナップは以下の通りです。
グレード名 | F40の価格 | F20の価格 | 新旧価格差 |
---|---|---|---|
118i | 28,200 | 27,150 | +1,050 |
116d | 29,900 | 29,250 | +650 |
118d | 32,400 | 31,250 | +1,150 |
120d xD | 38,400 | 38,600 | -200 |
トランスミッションは6速マニュアル(116d, 118d, 118iで選択可能)か、もしくは7速デュアルクラッチ(116d, 118i)、または8速オートマチック(118d, 120d xDrive, M135i)となります。
前輪駆動が基本ですが、120dやM135iはAWDのxDriveです。
M135iのトランスミッションは、「ステップトロニック・スポーツ」と呼ばれる特別な仕様のようですが、詳細はまだアナウンスされていません。
M135iのパフォーマンスは、0-100km/hが4.8秒、最高速は250km/hとなっています。
なお、0-100km/hが0.1秒速くなる「M Performanceパッケージ」も、オプションで装着可能です。
ハイブリッドも?
ローンチ時には用意されませんが、ハイブリッドもやがて追加されると言われています。
用意されるのは48Vのマイルドハイブリッドと、プラグインハイブリッド(PHEV)のiPerformanceの2つです。
PHEVのEV走行距離は50km以上になるでしょう。
価格・発売日
価格
グレード名 | F40の価格 | F20の価格 | 新旧価格差 |
---|---|---|---|
118i | 28,200 | 27,150 | +1,050 |
116d | 29,900 | 29,250 | +650 |
118d | 32,400 | 31,250 | +1,150 |
120d xD | 38,400 | 38,600 | -200 |
ガソリンもディーゼルも、118の価格だけ1,000ユーロ以上も上がっています。
日本に入ってくるのはおそらく118iなので、日本仕様の価格上昇も避けられないでしょう。
旧型(F20)118iの日本価格は330万円なので、新型(F40)は340~350万円くらいになるかもしれません。
発売日
欧州では2019年9月に発売されます。
その数カ月後(2020年)には、新型1シリーズをベースにした2シリーズグランクーペも発表されるはずです。
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