デイリーF1ニュース(2017年8月23日)VW、F1をボロクソにディスる
最新のF1ニュースをコンパクトにまとめてお送りするデイリーF1ニュース。
本日のヘッドラインは以下のとおりです。
- VW、F1をボロクソにディスる
- ホンダ「開発手法を変えた」
- 中国GP、F1と契約延長か
それではご覧ください。
VW、F1をボロクソにディスる
一時はF1に参戦するかもと騒がれていたフォルクスワーゲン(VW)ですが、どうやらその望みは絶たれたようです。
VWグループのディレクターであるベルンハルト・ゴブマイヤー氏が、F1の高コスト体質をボロクソに批判しています。
「F1は危険な道を歩いている。(コストが)高すぎるんだ。」とゴブマイヤー氏。「ビッグ4を除いて、チームのほとんどは財政上の問題を抱えている。そしてサーキットは彼らの求めているものを支払うことはできない。その高コストな体質のため、F1は非常に危険な道を歩んでいると私は思う。高コスト体質は、F1のあらゆるところで見ることができる」
「メルセデスは、1500人以上の人々がF1に取り組んでいる。サプライヤーを考慮していないにもかかわらず、それほど多い」
「(サプライヤーを含めると)たぶん2台で2000人ほどだろう。イングランドの賃金の高さと、高価な材料がどれほどであるか、考えてみるといい」
「観客数とともに、スポンサーの数も減っている。だが同時に、コストは増えている。釣り合ってない。レースをよりスペクタルなものにしなければならないんだ」
ゴブマイヤー氏は、かつてMotoGPでドゥカティ・チームのゼネラルマネージャーを務めていました。
「F1よりも、MotoGPの方が優れている。100倍優れている。比べものにならない。MotoGP、そのサポートレース、そしてワールドスーパーバイクは、F1よりも良いやり方だ」
「ドゥカティは最大のスポンサーシップを得ている。ポルシェやベントレー、アウディでさえ、ドゥカティほど大きなスポンサーシップを得たことはない。ドゥカティは特別で、フェラーリに匹敵し、スポンサーは本当の価値を得ている」
ちなみにゴブマイヤー氏によると、WECもF1と同じく「危険な道」を歩んでいるのだとか。
また、アメリカン・モータースポーツのコストコントロールを高く評価していました。
Source: Volkswagen says F1 on “dangerous path" over costs | motorsport.com
ホンダ「開発手法を変えた」
「スペック3」を投入して以来、目に見えて調子を上げているホンダエンジンですが、ホンダのF1プロジェクト総責任者である長谷川祐介氏によると、最近開発手法を変更したそうです。
「私たちは、開発の手法を変えています」と長谷川氏。「モノシリンダー(1気筒のみでのダイノテスト)にこだわっていません」
「モノシリンダーで要因をチェックしたり、要素や多くのコンセプトをチェックできますが、最終仕様を確認するために、V6で確認する必要があることがわかりました」
「なのでモノシリンダーの結果には、もはやあまり頼っていません。参考データとしてはモノシリンダーのテストは重要ですが、性能を見出すためには、V6の結果を確認する必要があります」
エンジンの問題は、ダイノテスト(台上試験)で理解するのが難しいと語る長谷川氏。
F1を戦う中で、ホンダのエンジニアたちの考え方も変わってきているようです。
Source: Honda changes development approach with its Formula 1 engine | autosport.com
中国GP、F1と契約延長か
今年6月に発表された2018年のF1日程では、中国とシンガポールの両GPに、暫定的とするマークが付けられていました。
その後マレーシアGPが、契約を1年残してF1の開催を終了すると発表したことで、中国やシンガポールの開催契約延長が危ぶまれていたのですが、どうやら合意に達しそうです。
F1の開催契約に関しては、シルバーストンで開催される伝統のイギリスGPがカレンダー落ちの危機に瀕しているなど、最近はあまり良い話がありません。
新興国で新たにF1を開催するという話(タイとか)も、この頃はめっきり聞かなくなりました。
そんな状況下で中国やシンガポールがF1に残るのは、とても重要なことです。
特に中国は、世界最大の自動車市場ですからね。
Source: F1 agrees in principal to new Chinese GP deal | en.f1i.com
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デイリーF1ニュース(2017年8月22日号)パーマー「自分と車のポテンシャルは良い」
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