ニュルブルクリンク最速タイムランキング

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このページではニュルブルクリンク・ノルドシュライフェにおける最速タイムを、「市販車」「FF車」「4ドア車」「電気自動車」「チューンドカー」「レーシングカー」各部門のマシン、タイムアタック時の動画、そしてそれぞれの車の簡単な紹介とともにまとめています。

更新情報

911GT2 RS with マンタイパフォーマンスキットの項目を追加しました。(2021/06/24)

AMG GT ブラックシリーズの項目を追加しました。(2020/11/18)

チューンドカー部門Zyrus LP1200の項目を追加しました。(2020/08/16)

フェラーリ 488ピスタの項目を追加しました。(2019/10/20)

Lynk & Co 03 Cyanコンセプトの項目を追加しました。(2019/08/24)

AMG GT R Proの項目を追加しました。(2019/07/20)

電気自動車部門VW ID.Rの項目を追加しました。(2019/06/04)

市販車部門FF車部門4ドア車部門電気自動車部門チューンドカー部門レーシングカー部門に分けました。(2019/05/23)

ポルシェ911GT2 RSの番外編として、911GT2 RS MRの情報と動画を追加しました。(2018/11/03)

番外編その2としてニュル最速の4ドア車を追加しました。(2018/10/25)

ランボルギーニ・アヴェンタドールSVJの項目を追加しました。(2018/07/27)

番外編としてポルシェ919ハイブリッドevoの項目を追加しました。(2018/06/30)

ポルシェ911GT3 RSの項目を追加しました。(2018/04/21)

ポルシェ911GT2 RSのアタックラップの映像を追加しました。(2017/09/29)

ポルシェ911GT2 RSがタイムを更新したので、順位を修正しました。(2017/09/27)


ニュルブルクリンク最速マシン一覧

市販車部門

市販ノーマル車で公道走行可能な車のみランキングです。

18位 シボレー カマロ ZL1 1LE

アメリカン・マッスルカーは、ニュルブルクリンクでも速いです。
650psは伊達ではありません。
タイムは7分16秒04でした。

レコードラップの映像を見ると、やはり車重の重さは隠しきれていませんが、それでもグイグイと曲がっていくので大迫力です。
排気音も良いですね。

https://www.youtube.com/watch?v=t4zSIVpVMaw

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17位 レクサス LFA ニュルブルクリンクパッケージ

希少車LFAのアタック車両には、ブリヂストン・ポテンザRE070と、ロールケージが装着されています。
タイムは7分14秒64です。

50台しか生産されなかった「ニュルブルクリンクパッケージ」には、カーボン製の大型リアウィングとフロントカナードが装着されている他、V10エンジンも11psパワーアップし、シフトチェンジにかかる時間も0.2秒から0.15秒に短縮されるなど、サーキット向けの仕様となっています。

https://www.youtube.com/watch?v=2fVY05-ouzM

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16位 シボレー コルベット Z06

7分13秒90を記録したのは、C7型コルベットの最速モデルです。

レコードラップの動画を見ると、ハイパワーFRであるにも関わらず、トラクション性能がかなり高いことがわかります。
次期C8型からはミッドシップになるので、ニュルブルクリンク最速マシンとなることも夢ではありません。


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15位 グンペルト アポロ スポーツ

軽量な車体(1,100kg)に、アウディ製の4.2リッター・V8ツインターボを搭載したのが、グンペルト アポロです。
スポーツ仕様にはエアロが追加されています。
タイムは7分11秒57でした。
レーシングカーを意識した設計だからか、ニュルを走る挙動も安定しています。


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14位 AMG GT R

AMG GTの最速バージョンが記録したタイムは、7分10秒92でした。

フロントに搭載された4.0リッター・V8ツインターボは、585ps・700Nmを発生します。

アルミニウム製のスペースフレームやチタン製エキゾーストに加え、カーボン製のルーフ、フロントフェンダー、トルクチューブが装着されるなど、軽量化には余念がありません。


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13位 日産 GT-R NISMO

日本が誇るスーパーカーの記録したタイムは、7分08秒68でした。

ニュルにおけるタイムアタック合戦の火付け役となった同車ですが、現行のR35型が登場したのは2007年末ですから、競争力はさすがに衰えつつあります。

NISMO仕様ではFIA-GT3マシンに使われているターボチャージャー「GT3タービン」を採用し、3.8リッター・V型6気筒ツインターボの出力を、600ps・652Nmにまで引き上げました。

SUPER GTで得られた知見を活かしたエアロダイナミクスも、GT-R NISMOの戦闘力向上に貢献しています。


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12位 AMG GT R Pro

AMG GT R Pro

AMG GT Rのエアロやサスペンションにファインチューンを施したモデルが、AMG GT R Proです。
タイムは7分06秒6を記録しています。


このタイムはフランスの自動車雑誌であるSport Autoが独自テストで記録したものなので、映像があるとはいえ非公式タイムです。
メルセデスAMGが条件をきちんと整えて計測したら、もっと速い可能性もあります。

映像を見る限りでは、挙動はかなり安定していますね。
ハンドリングも、ステアリングを切った分だけ素直に曲がっていく感じで、アンダーステアは出ていません。
ブレーキングからターンインする際にリアタイヤがスライドして、修正舵を当てているシーンが何度か見られますが、その修正もごくわずかなので、タイムに大きな影響は無さそうです。

AMG GT R Proの詳細は以下のページをご覧ください。

AMG GTがマイナーチェンジ サーキット向け「GT R Pro」追加 │ 車知楽

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11位 ダッジ バイパーACR・エクストリーム

第3世代バイパーのハイパフォーマンスグレード「ACR(American Club Racerの略)」がランクインしました。
タイムは7分01秒3です。

アタック車両には「エクストリーム・エアロパッケージ」というものが装着されており、その外観はほぼレーシングカーと化しています。
このエアロは決して見かけ倒しではなく、285km/hで走行時に約1トンものダウンフォースを発生するそうです。

8.4リッター・V10自然吸気は、645ps・814Nmを発生します。

これだけ大きなエンジンを搭載しているのに、車重は1500kg程度しかありません。
最小限の装備しかついていないからです。


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10位 フェラーリ 488ピスタ

ドイツのsport auto誌が行ったテストで計測されたタイムは、7分00秒03でした。
6分台にはわずかに届きませんでしたが、それでもかなり速いタイムです。

488ピスタは488GTBを91kg軽量化し、エンジンと空力を強化したモデルです。
3.9リッター・V8ツインターボは720ps・770Nmを発生します。

アタックラップの動画を見ると、そのコーナリングスピードに驚かされます。
低速コーナーでも全くアンダーステアが出ていません。
タイヤはミシュラン・パイロットスポーツカップ2 R K1、つまり純正装着タイヤということですから、二重に驚きですね。
最高速も速く、最後のロングストレートではきっちり320km/h出ています。

気になったのは、4速→5速のつながりの悪さですかね。
おそらく最高速を稼ぐために、5速から上のギア比が長めなのだと思います。
ターボエンジンなので高回転を維持する必要は無いのかもしれませんが、5速にシフトアップするたびにエンジン回転数が大きく下がるので、ちょっと気を削がれる感じです。


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9位 ランボルギーニ アヴェンタドール LP750-4 SV

イタリアの猛牛が記録したタイムは6分59秒73と、ついに6分台に突入しています。

ノーマル比+170%というダウンフォースと、50kgの軽量化、そして750psにパワーアップした6.5リッター・V12自然吸気エンジンにより、文字通り「超速(Super Veroce)」を実現しました。

速さだけでなく、V12サウンドも魅力的です。


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8位 ポルシェ 918スパイダー

918スパイダーはプラグインハイブリッド車です。
タイムは6分57秒でした。

4.6リッター・V8自然吸気608ps
それにフロントとリアのモーター出力を加えると、システム出力は887psbとなります。

カーボンモノコックの採用や、アルミやマグネシウムの多用により、電動パワートレインの重量を相殺した結果、車重は1490kgに抑えられています。


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7位 ポルシェ911GT3 RS

MY2019(2018年下半期〜2019年上半期生産モデル)のポルシェ911GT3 RSは、6分56秒4というタイムを記録しました。

アタック車両にはヴァイザッハ・パッケージが装着されており、カーボン製のルーフやアンチロールバーによって、軽量化とコーナリング性能向上が図られています。
また、ヴァイザッハ・パッケージ装着車両のみに用意されたオプションのマグネシウム鍛造ホイールも装備されているようです。

911GT3 RSは、チタニウム製のロールケージや、カーボンバケットシート等のおかげでそもそも軽いのですが、ヴァイザッハ・パッケージによって、車重はさらに18kg近くも軽減されました。

4.0リッター・水平対向6気筒ガソリン自然吸気エンジン(527ps)は、9000回転のレブリミットまでキレイに吹け上がっています。
200km/h時のダウンフォースは標準のGT3の倍だそうで、自然吸気エンジンと相まって、中高速コーナーでも非常に扱いやすそうです。

筆者は車載映像のドライバーのテクニックに関心したのですが、アタックを担当したのはワークス・ドライバーのケビン・エストレだったようですね。
911RSRでル・マン24時間レースを戦っているドライバーですから、上手くて当然です。


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6位 ラディカル SR8

画像の出典: By Alf van Beem (Own work) [CC0], via Wikimedia Commons

イギリスのバックヤード・ビルダーであるラディカルが開発したSR8は、レーシングカーのような見た目をしていますが、公道走行可能なれっきとした市販車です。

このSR8がニュルで記録したタイムは、6分56秒06でした。

オートバイのスズキ・ハヤブサのエンジンを流用して製作されたオリジナルの2.8リッター・V8自然吸気エンジンは、360psを発生します。

パワーはそれなりですが、車重は725kgしかありませんから、ニュルで7分を切れるわけです。


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5位 ランボルギーニ ウラカン・ペルフォルマンテ

ウラカンの最速グレードが記録したタイムは、6分52秒01でした。

ウラカン・ペルフォルマンテに関しては、以下のリンク先で詳しく紹介しているので、ぜひそちらもご覧ください。

ランボルギーニ・ウラカン・ペルフォルマンテ ニュル最速の市販車


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4位 ラディカル SR8 LM

5位にランクインしたSR8を、460psにパワーアップさせたモデルが「SR8 LM」です。
こちらもイギリスでは公道走行可能な車となっています。

ハイパワーかつ軽量なSR8 LMは、6分48秒というタイムを記録しました。


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3位 ポルシェ 911GT2 RS(タイプ991.2)

911GT2 RS6分47秒30を記録しました。

911GT2 RSに関しては、以下のリンク先で詳しく紹介しているので、ぜひそちらもご覧ください。

ポルシェ新型911GT2 RS 史上最高、そして最後の991

911GT2 RSのアタックラップの映像が公開されました。


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2位 ランボルギーニ・アヴェンタドールSVJ

6分44秒97を記録したのは、ランボルギーニ・アヴェンタドールSVJです。

Pirelli P Zero Trofeo Rタイヤを装着したアヴェンタドールSVJには、ウラカン・ペルフォルマンテで導入されたアクティブ・エアロ・システム(Aerodinamica Lamborghini Attiva, ALA)の最新バージョンが装備されています。

乾燥重量は1,525kg。V12は770psを発生します。


今回のアタックを担当したのは、ランボルギーニワークスドライバーのマルコ・マペッリです。
日本のスーパーGTにもエントリーしていたドライバーで、レースでも際立った速さを見せていました。

マルコ・マペッリ

アタックラップのオンボード映像を見ると、テールスライドするシーンが結構多いです。
オーバーステア気味のセッティングなのか、それともV12の重量ゆえかはわかりませんが、ヒヤリとする場面もあります。
それでもタイムを出せてしまうのは、やはりドライバーの力量ですね。

アクティブエアロの効果は、中高速コーナーで如実に表れているようです。
映像で印象的だったのは、低速コーナーの旋回速度ですね。
スロットルを開けながらグイグイ曲がっていけるのは、おそらく電子制御の効果でしょう。

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1位 AMG GT ブラックシリーズ

6分43秒616を記録して市販車最速タイムを更新したのは、AMG GT ブラックシリーズです。
なお、スタートラインとフィニッシュラインが同一地点となる20.832kmのフルコースでも、6分48秒047を記録しています。

ドライブはメルセデスのワークスドライバーであるマロ・エンゲルが担当しました。
エンゲルによるとストレートの最高速はレースカーのAMG GT3よりも速かったそうです。

アタックラップのオンボード映像を見ると、非常に安定しています。
エンゲルが握るステアリングの動きもゆっくりとしていて、修正舵を当てるようなシーンはありません。
バンピーな路面でも車体が跳ねないのは、しなやかなサスペンションとダウンフォースのおかげでしょう。


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FF車部門

ルノー メガーヌRSトロフィーR

ホンダ シビックタイプR(FK8)の持つFF車のレコードタイム(7分43秒8)を更新したのは、ルノー メガーヌRSトロフィーRです。
タイムは7分40秒1ということで、惜しくも40秒切りはならなかったのですが、FF車での30秒台突入は時間の問題でしょう。

トロフィーRはまだ発売前の車なので、スペックは不明なものの、エンジンは1.8リッターターボという説が有力です。
ただしRSトロフィーよりも若干パワーアップしているかもしれません。
トランスミッションに関しては、映像で6速MTの搭載が確認できます。

スタンダードなRSトロフィーとの最大の違いは、車重です。
トロフィーRは130kgも軽量化されたと言われています。

レコードラップの動画を見ると、アンダーステアの兆候が全くありません。
おそらく全輪操舵の4コントロールが効果的に機能しているのでしょう。


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4ドア車部門

AMG GT 63 S

ニュル最速の4ドア車は、AMG GT 63 S 4Matic+です。タイムは7分23秒009(コース全長が20.6kmの場合。20.832kmのタイムは7分27秒800)でした。
AMG GTの4ドア版ですね。2018年に7分25秒41(コース全長20.6kmのタイム。20.832kmだと7分30秒11だった)というタイムを記録していたのですが、そのタイムがポルシェ パナメーラターボS(コース全長20.832kmの設定で7分29秒81)に破られたため、再度アタックを行いました。

AMG GT 63 S 4Matic+のオンボード映像

ジャガー XE SV プロジェクト8

実はジャガー XE SV プロジェクト8が、2017年に7分21秒23(20.6kmの記録。20.832kmだと7分23秒164)というタイムを出しています。

ジャガー XE SV プロジェクト8

ところがXE SV プロジェクト8は、見た目こそ4ドアセダンなものの、アタック車両は後部座席が除去され、その空間にロールケージが装着された2シーターです。
一方、AMG GT 63 Sには、きちんと後部座席が残っています。

ジャガー XE SV プロジェクト8のオンボード映像

よって単にドアが4枚ついている車という条件であれば、ニュル最速はジャガー XE SV プロジェクト8です。
4ドア・4人乗りという条件ならば、最速はAMG GT 63 Sとなります。
また、ジャガーの方は300台限定生産であることも考慮する必要があるでしょう。

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電気自動車部門

VW ID.R

パイクスピークを制したID.Rがグリーンヘルに挑んだ結果、6分05秒336という驚異的なタイムを叩き出しました。

https://www.youtube.com/watch?v=9iZY5IMn0wg

アタック中の最高速は序盤に記録した270km/h程度で、終盤のロングストレートでは250km/hほどしか出ていません。
しかしコーナーリングと立ち上がり加速が良いため、好記録につながったようです。
206.96km/hという非常に高い平均速度が、そのことを証明しています。

ニュルアタック用のID.Rはパイクスピーク仕様と異なり、ダウンフォースよりもトップスピードを重視する空力セットアップが施されました。
直線でのスピードを伸ばすために、F1でお馴染みのDRS(ドラッグ・リダクション・システム)付きです。
搭載された2つの電動モーターは、680ps・650Nmを発生します。

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NextEV Nio EP9

VWに最速EVの玉座を奪われてしまいましたが、EVベンチャー「NextEV」が開発したNio EP9は、公道走行可能なEVとしては、まだ頂点に君臨しています。
この車はニュルブルクリンクで6分45秒90というレコードを叩き出しました。

Nio EP9に関しては、以下のリンク先で詳しく紹介していますので、ぜひそちらもご覧ください。

NextEV NIO EP9 驚異の中国製EVスーパーカー


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チューンドカー部門

911GT2 RS with マンタイパフォーマンスキット

マンタイが公道走行可能な車両(ストリートリーガル)での最速タイムを更新しました。
マンタイパフォーマンスキットを組み込んだ911GT2 RSは、6分43秒300(コース長は20.832km)を記録。以前のコース設定(20.6km)でも、6分38秒84というタイムを記録しています。

レコードラップのオンボード映像

最高出力は700psでノーマルと変わらないものの、エアロやシャシーが大幅にアップグレードされています。
200km/h走行時のダウンフォース量は、フロントが70kg(ノーマル比+21kg)、リアが200kg(同+107kg)も増加。
これらはフロントスポイラーの追加フラップ、新しいリアスポイラー、変更されたリアディフューザー、そしてリアホイールのエアロディスクにより達成されたものです。

リアホイールに取り付けられたエアロディスク

コイルオーバーサスペンションには、サーキット向けのセッティングが施されています。
PCCB用のブレーキパッドも耐フェード性の高いレーシングスペックにアップグレード。ブレーキラインもスチール製のものに変更され、ペダルタッチも改善されました。
前後のマグネシウムホイールはヴァイザッハ・パッケージに含まれているものですが、11.4kgの軽量化に貢献しています。

インタークーラー冷却用のウォータースプレーも、タンク容量が9リッターに増やされ、補充の頻度が減少しました。
タイヤは公道走行可能なミシュラン パイロットスポーツカップ2Rです。

記録を樹立したドライバーのラーズ・カーンは、ポルシェの開発ドライバーだ。

マンタイパフォーマンスキットは、ポルシェセンターを通じて購入できます。
当初はヨーロッパ市場のみのようですが、ゆくゆくは各国の市場でも購入できるようになるそうです。

911GT2 RS MR

6分40秒3(コース長は20.6km)というタイムを叩き出した911GT2 MRは、WEC(世界耐久選手権)でポルシェのワークスチームを運営していることでもおなじみのマンタイ・レーシングが手がけた車です。
車名のMRはマンタイ・レーシングを意味します。

マンタイ・レーシングから購入可能だというこのマシンは、スタンダードな911GT2 RSとパワー・トルクこそ変わらない(700ps・750Nm)ものの、より大きなリアウイングに交換され、カナードが追加されている他、シャシーにも改良が加えられているようです。
アタック時に装着されていたレーシングシートだけは市販品ではないようですが、これは安全上の理由で装着されたものであって、軽量化には貢献していないとポルシェは主張しています。


アタックラップの動画を見ると、車体のスタビリティが非常に高いことがわかります。
アヴェンタドールSVJよりも挙動が穏やかで、乗りやすそうです。
実際のアタックラップもこの1周のみだったそうなので、扱いやすい車なのは間違いないでしょう。
縁石に乗っても全く挙動が乱れていませんし、コーナリング中にスロットルを開き始めるタイミングも早く、クリッピングポイントを過ぎるとすぐ全開になっています。

Zyrus LP1200

Zyrus LP1200

レーシングカーのような見た目だが、ロードカーとして登録できるらしい。

この巨大なウイングとディフューザーが1,200kgものダウンフォースを生み出す。

ノルウェーのZyrusという会社が製作した「LP1200」は、ランボルギーニ ウラカンをベースにしたチューンドカーです。
24台限定生産で、そのうちの12台はロードカーとなっています。
ニュルブルクリンクでのタイムは6分48秒(コース長は20.6km)でした。


LP1200という車名は、最高出力1,200ps、車両重量1,200kg、そしてダウンフォース量1,200kgという3つの1200に由来しているのだそうです。

オンボード映像を見てもコーナリング時の挙動がとても安定しており、ダウンフォースの高さが窺えます。
ただ、ダウンフォース量が大きすぎるのか、それともギア比が低すぎるのかは不明ですが、コース終盤のロングストレートでも最高速が270km/h程度までしか伸びていません。5.2リッターV型10気筒ツインターボのパワーを活かせておらず、ちょっともったいない感じがします。
F1のDRSのようなシステムが搭載されていたら、もっと良いタイムが出たはずです。

911GT2 RS MRのタイムには及びませんでしたが、貸し切りのテストではなくトラフィックを処理しなければならなかった点を考慮すると、このタイムは驚異的だと思います。

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レーシングカー部門

ポルシェ 919ハイブリッドevo

レーシングカーまで含めたニュルブルクリンクの最速タイムを実に35年ぶりに更新したのが、ポルシェ919ハイブリッドevoです。
WEC(世界耐久選手権)に参戦し、ル・マン24時間レースを3連覇した919ハイブリッドを、ポルシェ自らがタイムアタック用に改造しました。

919ハイブリッドevoが記録したタイムは、なんと5分19秒55です。
かつてのレコードタイムが6分11秒3(ポルシェ956C)ですから、もはや異次元のタイムですね。

ドライバーを務めたティモ・ベルンハルト。歴史に名を刻んだ。

レコードラップのオンボード映像を見てみると、市販車の走り方とはまるで異なっています。
車体をフラットに保たないとダウンフォースが抜けてしまうために、縁石はほとんど使っていません。
名物コーナーのカルッセルでも、アウト側の平らな部分を走行しています。

720psのエンジンに440psのモーターという組み合わせは強烈で、短いストレートでもあっという間に250km/hオーバーの領域に到達するほどです。
その速度を保ったままコーナーリングしていくのですから、速いのは当然ですね。


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Lynk&Co 03 Cyanコンセプト

FF車および4ドア車最速タイムを叩き出したのは、中国の自動車メーカーLynk & Co03 Cyanコンセプトです。
タイムは7分20秒143でした。

この車は最終的に市販されるそうですが、アタック車両はプロトタイプです。
ワイドボディはカーボン製で、車重は1,287kgしかありません。
車高や空力パーツも、同社がWTCRに参戦させているレーシングカーのようです。
なのでレーシングカー部門にランクインさせることにしました。


エンジンは2.0リッター・直列4気筒ガソリンターボながらも、最高出力は528ps、最大トルクは504Nmという驚異的なスペックです。
このままのスペックで市販されれば、リッターあたり出力でメルセデスAMG A45を上回ることになりますが、果たして実現するのでしょうか。
なお、最大トルクの発生回転数は4,500~7,000rpmということで、比較的高回転型のエンジンとなっています。

ギアボックスは6速シーケンシャル。
0-100km/hは4.4秒とおとなしめですが、これはハイギヤードだからでしょう。
最高速は310km/hです。

ブレーキは6ピストンキャリパー。サスペンションにはオーリンズを装着しています。
軽量な車体と強烈なダウンフォースにより、旋回Gは1.5Gに達するそうです。

Lynk & Coは03 Cyanコンセプトの注文を既に受け付けているそうですが、デリバリーは「選ばれたVIP顧客」に限られます。

最後まで読んでいただきありがとうございます。以下の関連記事もぜひご覧ください。