ビンファストが作るベトナム初の国産車はピニンファリーナがデザイン! 【9/11更新】
ビンファスト(VINFAST)という自動車メーカーが、イタリアのピニンファリーナがデザインした車を、ベトナム国内での自動車生産に乗り出すようです。
実現すれば、初のベトナム車となります。
今回はビンファストという自動車メーカーの概要と、彼ら初の市販車となるセダンとSUVについてです。
更新情報
市販バージョンの概要として、エクステリアの画像などを追加しました。(2018/09/11)
ビンファストとは?
ベトナムで不動産業やリゾート開発、小売業、はては農業まで手広く行う「ビングループ」の、自動車製造プロジェクトが「ビンファスト」です。
ビングループは2015年の売上高が34兆ベトナムドン(日本円換算だと約1600億円)にも上る巨大企業グループであり、年率約100%もの猛烈なスピードで成長してきました。
ビングループはベトナム北部の港湾都市ハイフォンにあるディンブー経済特区に、自動車製造コンビナートを建設し、2025年までに年間50万台の生産を実現しようとしています。
ビンファスト社は社長としてゼネラル・モーターズ(GM)の元重役を招聘し、クレディ・スイスから資金を調達、そしてデザインもイタリアのデザインスタジオに任せるなど、欧米の技術や資本を積極的に活用しているようです。
ベトナム国内の自動車生産
ベトナムで自動車を作れるのか? と思われる方もいるかもしれませんが、ベトナムではすでにトヨタやホンダ、日産、GMなどのメーカーが現地生産を進めており、年間23万台弱の車を生産しています。
マツダやヒュンダイも、ベトナムでの組立を行っているようです。
部品調達率も、トラックなどでは50%以上をベトナム国内から調達しており、自動車産業の裾野が広がりつつあります。
ビンファスト初の市販車
実はビンファストがデザインを依頼したのは、ピニンファリーナだけではありませんでした。
ザガートやイタルデザインなどに発注をかけ、実に20ものモデルを用意したのです。
ビンファストはこれらのモデルを投票にかけました。
そして62,000人の投票で最多得票となったのが、ピニンファリーナの2モデルだったのです。
ビンファストによると「ベトナムらしいアイデンティティ」と「現代的な美しさ」を併せ持つデザインにするのが目標なのだとか。
それらが表現されているかどうかは別にしても、なかなかかっこいい車に仕上がっていると思います。
ベトナム初の国産車となるこれらの車は、2019年9月に発売される予定です。
中国やマレーシアなど新興国のメーカーは、海外市場でのシェア獲得が上手くいかずに苦戦していますが、ビンファストにはそのジンクスを打ち破って世界に飛躍してもらいたいですね。
市販バージョンの概要
エクステリア
シャシー
ボッシュやシーメンス、マグナ・シュタイアーなどが、サプライヤーとして関わっているようです。
シャシーの技術は、基本的にはBMWのものが使われていると報じられています。
SUVは1世代前のBMW・X5から、セダンもやはり1世代前のBMW・5シリーズから、技術を流用しているようです。
パワートレイン
エンジンに関してもBMWからの流用で、部分的に再設計されたBMW・N20エンジンが搭載されています。
最高出力180psと230psの、2つの仕様が用意されるようです。
出典・参考サイト
ベトナムの生活産業分野の一翼を担う注目企業 Vingroup | 三菱UFJリサーチ&コンサルティング
大きく変わるベトナムの自動車生産 | 公益社団法人 ひろしま産業振興機構
New Pininfarina SUV and saloon designs to become first Vietnamese cars | autocar.co.uk
VinFast Taps Pininfarina To Design Vietnam’s First Cars | carscoops.com
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