次期スイフトスポーツのターボ化が確実に
イギリスのAUTO CARが、次期スイフト・スポーツがターボ化されると報じています。噂通り1.4L直噴ターボにダウンサイジングされ、車重は1000kg以下に抑えられるそうです。次期スイフト・スポーツが現行モデルとどれほど異なるのか比較してみましょう。
画像の出典: autocar.co.uk
目次
予想される動力性能
次期スイスポに搭載される1.4L直噴ターボは、ヨーロッパ仕様のエスクード(現地名:ビターラ)で使われている「1.4L BOOSTER JET」になりそうです。
パワーは140psなので、ちょうどリッターあたり100psですね。トルクは2リッターNA並の22.4kgf・mが、1500〜4000rpmの間で発生します。現行型のスペックと比べてみましょう。
現行スイスポ | 次期スイスポ | 差 | |
---|---|---|---|
馬力(ps) | 136 | 140 | +4 |
トルク(kgf・m) | 16.3 | 22.4 | +6.1 |
車重(kg) | 1040 | 1000以下 | −40 |
PWR(kg/ps) | 7.65 | 7.14※1 | −0.51 |
※1 車重1000kgとして計算
次はパワーウェイトレシオを他のスポーツカーと比較してみます。
車種 | PWR(kg/ps) |
---|---|
86 GT | 6.15 |
次期スイスポ | 7.14 |
ロードスターS | 7.56 |
86が飛び抜けているように見えますが、次期スイスポは86以上のトルクで車重が230kg以上も軽いので、加速では互角以上だと思います。
次期スイスポのギア比とタイヤ外径がわからないので推測でしかありませんが、仮に現行型と同じだとすると、次期スイスポの加速性能は、4.875のファイナルギアを組んだ86を計算上は上回ります※2。
※2 最大トルク(kgf・m)*ファイナルギア比*各速ギア比/タイヤ有効半径(タイヤ外径/2)から、最大トルク発生時のタイヤ駆動力(kgf・m)を各速ギアごとに割り出した。そして車重(kg)/タイヤ駆動力(kgf・m)を各速ギアごとの加速性能とみなし、次期スイスポ(推測値)と86GTを比較した。
参考サイト: greeco-channel.com様
ターボ化の意外なメリット
ターボ化の恩恵はパワー・トルクの向上だけではありません。燃費の向上にも一役買ってくれるのです。
1.4 BOOSTER JETを搭載するビターラSの燃費は、なんと18.4km/Lです。ビターラSの車重は1210kgなので、車重1000kg以下となる次期スイスポの燃費は、20km/Lを超えるかもしれません。
最高のホットハッチへ
以前ルノー・クリオRS16について触れたエントリで、最近のホットハッチは若者が買える値段では無くなってしまったと書きました。そしてスイスポだけが、昔ながらの意味でのホットハッチであるとも。
次期スイスポの価格がいくらになるかは、まだわかりません。しかし200万円±10万円程度で発売されるとなれば、直噴ターボの燃費の良さと相まって、かなり魅力的なホットハッチになると思います。
「若者向けスポーツカー」という欺瞞
トヨタ86/スバルBRZは、若者向けスポーツカーという触れ込みで販売されていますが、実際に乗っているのは40〜50代の年配男性ばかりです。燃費が悪く、狭く、乗り心地も悪いくせに300万円以上する車を買うのは、やはり懐に余裕がある年齢層でないと難しいのでしょう。
若者に大ヒットしたAE86レビン/トレノは、カローラと車台を共有していました。専用設計でなくても名車は作れるのです。にもかかわらず、なぜ専用設計の高価なスポーツカーを作るのでしょうか?
若者向けの車は、別に高性能である必要はありません。楽しく刺激的で、お金がかからなければそれでいいのです。その点で次期スイスポは、トヨタ86以上にAE86に近い車になると思います。
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