リトラクタブルハードトップ(RHT)のNDロードスターが登場!

マツダの新車情報

マツダ_NDロードスター_リア

販売をブーストさせる秘策

イギリスのAUTO CARが、マツダがリトラクタブルハードトップ(以下、RHT)バージョンのMX-5(ロードスター)を、ニューヨーク・オートショーでワールドプレミアすると報じています。

トップ画像の出典: netcarshow.com


目次

  1. リトラクタブルハードトップとは?
  2. NDロードスターのRHTはどのようなものか?
  3. 原点回帰のNDロードスターにRHTが追加される理由

リトラクタブルハードトップとは?

鉄やアルミ等の硬質材料でできた屋根を、電動で開閉できる機構のことをいいます。日本ではコペンのアクティブ・トップとしてお馴染みですね。

機構自体は戦前からあった仕組みなのですが、脚光を浴びたのはメルセデス・ベンツSLKが採用して以降でしょう。SLKのRHT(M-Benz名: バリオルーフ)は完成度が高く、普段の利便性を全く損なうことなくオープンエアードライブも楽しめる、まさに一石二鳥の優れものだったからです。

M-Benz_SLK(初代)

画像の出典: netcarshow.com


その後はプジョー206CCやルノーメガーヌ・グラスルーフ・カブリオレなどが相次いで登場し、今やRHTはオープンカーに欠かせない装備として定着しました。

SLK以前の採用事例としては、三菱GTO(米国名: 3000GTスパイダー)が挙げられます。


このころの三菱を返して

RHTというと折りたたみ式が思い浮かびますが、ホンダのCR-Xデルソルは、世にも珍しいスライド&エレベーター式のRHT(ホンダはトランストップと呼称)を採用していました。


このころのホンダは変態です

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NDロードスターのRHTはどうなる?

先代NCにもRHTバージョンがありました。しかしRHTは幌のグレードよりも、車重が40〜60kgも重いのが欠点でした

その反省を踏まえたNDのRHTは、NCのそれよりも軽くコンパクトなものとなる予定です。正確な重量はニューヨーク・オートショーで発表されると思います。

RHTの価格ですが、英国では幌のグレードに£2,000(1£=¥160で32万円)ほど上乗せされる予定だとか。NDの各グレードの日本価格に、32万円上乗せしたものを表にしてみました。

グレード 幌仕様の価格(¥) RHTの予想価格(¥)
S 2,494,800 2,814,800
S SPLパッケージ 2,700,000 3,020,000
Sレザーパッケージ 3,034,800 3,354,800
RS 3,196,800 3,516,800

幌仕様の価格は全て6MTのもの

ちなみにNCの「RS RHT」は、本体価格2,959,200円でした。

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原点回帰のNDロードスターにRHTが追加される理由

NDは初代NA型のような「ひらひら感」を取り戻すべく徹底して軽量化した、言わば原点回帰のモデルです。それなのになぜ、重くトップヘビーになるRHTを搭載するのでしょうか?

その謎を解くヒントは、幌とRHTの販売比率にあります。NCロードスターの場合、イギリスでは幌とRHTの販売比率が2:8だったそうです。筆者はスポーツカー好きのイギリス人なら軽量な幌を選ぶ人が多いと思っていたので、少し意外なデータでした。

日本でもNCは7割がRHTだったといわれています。ロードスターをスペシャリティカーとして選ぶ人も多いのかもしれませんね。

RHTは販売テコ入れ策

RHTの方が売れる以上、マツダがそれを投入するのは当たり前です。また、ND登場から半年以上が経過し、販売台数が落ち始めている現状へのテコ入れ策でもあります。RHT投入で、ロードスター人気はさらに高まることでしょう。

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