デイリーF1ニュース(2018年6月6日)2021年からはレース距離が短縮される?
最新のF1ニュースをコンパクトにまとめてお送りするデイリーF1ニュース。
本日のヘッドラインは以下のとおりです。
- 2021年からはレース距離が短縮される?
- F1、中国と米国でもう1レース追加か
- マクラーレンがインディカーに参戦する?
それではご覧ください。
2021年からはレース距離が短縮される?
エンジンやマシンのレギュレーションが大きく変わる2021年からは、レースフォーマットも変更されるかもしれません。
視聴者の減少に対応するためです。
「視聴者数は減少しています」と語るのは、FOM(フォーミュラ・ワン・マネジメント)のスティーブ・ニールソンです。
以前彼はルノーやトロロッソ、ウィリアムズなどでスポーティング・ディレクターを務めていました。
「(昨年は)改善があったものの、より多くのユーザーと交流するには、F1を変える必要があります」
「30歳未満の人は、F1にほとんど関心がありません。私たちはスポーツの中核的価値を維持しながら、より若い視聴者にアピールする必要があります」
「おそらくそれはより短いレース、またはフリープラクティスの削減、サドンデス・シチュエーションの増加などを意味します」
「人々はたくさんの異なる方法でスポーツに参加しており、彼らは必ずしも土日の午後を(スポーツのために)諦めたいと思っていません。だから全てのアイデアをテーブルの上に置いておかなければならないのです」
「ショーに影響を与えずに、F1のコストを安くすることもできます。F1にかかる時間と労力は非常に大きいものの、ショーには決して貢献しません」
「技術的にはF1カーに5種類のフロントウイングと3種類のリアウイングがあっても、日曜日にレースを見ている視聴者はそれを知らない。よって、レースとショーの違いは無いんです」
競技時間が短いから視聴者が見るとは限りません。
例えばアメリカンフットボールのNFLは頻繁にプレーが止まるため、放送するのに3〜4時間もかかりますが、全米の人気はNo.1です。
F1、というかモータースポーツの問題点は競技時間の長さではなく、むしろ途中から視聴し始めたときに、レース展開が変化しづらいということではないでしょうか。
スタートからピットストップまでの展開で、ほとんど勝負が決まってしまいますからね。
Source: “Fundamental” F1 changes being considered for 2021 including shorter races | racefans.net
F1、中国と米国でもう1レース追加か
F1のCEOであるチェイス・キャリーは、中国と米国でF1をもう1レースずつ開催したいと考えているようです。
「今、米国で2度目のグランプリが開かれることを願っている」とキャリーは言います。「私はそのようなサイズとスケールの国々を(対象に)考えている……それは重要なことだ」
「我々の焦点は、我々が持っているイベントが確実に開催できるようにすることだ。彼らを可能な限り強くしたい。量以上に品質だ」
「中国と米国は2大経済大国であり、我々が実際にそのスポーツ市場のポテンシャルをひっかいた場所でもある」
「中国でスポーツを発展させることは、おそらく米国でそれを発展させるための道とは異なるだろう。中国では、その市場をナビゲートし、スポーツ全体のパートナーとして、我々と実際に協力するパートナーを見つけると思う」
「スポーツを体験する機会の無かった中国のファンを、確実に育てる方法を見つけ出すことが重要だ」
また、キャリーはベトナムでの開催にも言及しています。
開催権料を増やせる状況ではないので、観客動員を確実に見込めそうな市場に集中していきたいのでしょう。
既存のイベントを強化したいと言うのも、同じ理由からだと思います。
Source : China and USA should have more than one F1 race each – Carey | racefans.net
マクラーレンがインディカーに参戦する?
マクラーレンのザック・ブラウンが、先日デトロイトで行われたインディカーのパドックに姿を現しました。
マクラーレンをインディカーに参戦させるための下準備だというのが専らの噂です。
ブラウンは「既に確立されたプログラムとのパートナーシップ」、つまり既存チームとの提携を念頭において交渉しているようで、中でもアンドレッティ・オートスポーツ(AAS)との交渉に、多くの時間を割いたと報じられています。
しかし問題が無いわけではありません。
AASは既に4台ものマシンをインディカーで走らせているからです。
また、インディ・ライツにもAASのマシンが1台参戦していますから、仮にマクラーレンと提携することになれば、6台ものマシンを走らせなければなりません。
また、AASはホンダエンジンを搭載しているチームでもあります。
昨年までの3年間、マクラーレンは公式の場でホンダをこっぴどく批判してきました。
もちろんホンダにも非はあるのですが、マクラーレン側にも非があった(それが今年明らかになった)わけですから、ホンダ側の心証は良くないでしょう。
マクラーレンがホンダと関係の深いジル・ド・フェランをコンサルタントとして雇ったのは、ホンダとの関係を修復するためだとも言われています。
もちろんマクラーレンがシボレー系のチームと組む可能性もありますし、AASがいつまでホンダエンジンを使い続けるかもわかりません。
しかしマクラーレンがF1で低下したプレゼンスを取り戻そうとしているのは確かです。
フェルナンド・アロンソとの関係を維持するためにも、成功を急ぐ必要があるのでしょう。
Source: Insider: McLaren seems destined to be part of IndyCar’s future — one way or another | indystar.com
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