デイリーF1ニュース(2018年9月2日)マグヌッセン、アロンソにキレる
最新のF1ニュースをコンパクトにまとめてお伝えするデイリーF1ニュース。
本日のニュースは以下の3本です。
- イタリアGP 予選結果
- マグヌッセン、アロンソにキレる
- ヴォルフ、メルセデスジュニアプログラムの将来に疑問
それではご覧ください。
イタリアGP 予選結果
2018年のイタリアGPでポール・ポジションを獲得したのは、チームメイトのスリップストリームを上手く使った、フェラーリのキミ・ライコネンでした。
2番手にはセバスチャン・ベッテルが入り、跳ね馬がモンツァのフロントロウを8年ぶりに独占しています。
トロロッソ・ホンダはブレンドン・ハートレーが18番手に終わったものの、ピエール・ガスリーは9番手につけることに成功。
苦手とするパワーサーキットですが、ポイント獲得を期待できる位置につけています。
F2・レース1の結果
F2では牧野任祐(ただすけ)が、初優勝を飾りました。
14番グリッドからスタートした牧野は、大半の車がスーパーソフトを履く中、ミディアムタイヤを履いてスタート。
この戦略が功を奏した牧野はペースが良く、序盤のうちに前を走る車をごぼう抜きにしてトップに立つと、その後はタイヤを労りながら走り続け、27周終わり(全30周)にピットイン。
残りのラップをスーパーソフトで走りきり、見事勝利を掴みました。
マグヌッセン、アロンソにキレる
F1に限らず、レーシングドライバーには我が強い人が多いです。
簡単に引き下がるような性格では、競争の激しいレースで勝てないからですが、フェルナンド・アロンソとケビン・マグヌッセンの両名は、モータースポーツ界でも有数のエゴイストといえます。
モンツァの予選Q2では、2人の意地と意地が交錯しました。
「彼は完璧なスリップストリームを得て、私を追い越せると思ったんだろう」とマグヌッセン。「コンマ何秒稼げたのかは知らないが、かなりタイムを稼げていたはずだ」
「だけど私は彼にパスさせて、自分のラップを犠牲にするつもりなどない。ありえない。彼は自分のことを神だと思ってるんじゃないのか。ありえないよ」
「6台から8台はいた。ちょっとしたグループだったと思う。アスカリシケインを抜けた所で、フェルナンドはブレーキを暖めていた。私が思うに、だから速くなかった」
「私は速く行きたかったので、彼をパスしてクルーズしていた。しかし何らかの理由で、彼は加速して私に近づこうと決めた。みんながやっているように、ギャップを作るのではなくてね」
「明らかに彼は完璧なスリップストリームを得て、ターン1でオーバーテイク出来ると思ったんだろう。しかし私は自滅した方がマシだった」
予選後にアロンソがやって来て侮辱されたというマグヌッセンは、「彼の引退が待ち遠しい」と語っています。
怒り心頭といった感じです。
しかしマグヌッセンは嘘をついています。
彼はアロンソを抜いた後クルーズしていたと語っていますが、映像を見ると、マグヌッセンがアロンソをオーバーテイクした場所は、最終コーナーであるパラボリカの100m看板付近です。
つまりその後はすぐアタックラップに入ったわけで、クルーズなどしていません。
要はアロンソを抜くタイミングが悪かったがために、アロンソにスリップストリームを使われてしまっただけなのです。
みんながやっているようにギャップを作るべきだったのは、マグヌッセンの方でしょう。
Source: Magnussen: Alonso thinks he’s god – pitpass.com
ヴォルフ、メルセデスジュニアプログラムの将来に疑問
メルセデスのジュニアプログラムは、数多くの優秀な若手ドライバーを輩出してきましたが、F1チームの絶対数が少ないために、パスカル・ウェーレインはシートを失ってしまいました。
フォース・インディアで活躍してきたエステバン・オコンも、岐路に立たされています。
今季限りでフォース・インディアから放出されると噂されるオコンの移籍先は、マクラーレンが有力だとされているものの、正式には決まっていません。
しかもメルセデスは、ジョージ・ラッセルという若手も抱えています。
彼はF2のドライバーズランキングで首位ですが、来季のF1昇格は難しいかもしれません。
ともかくシートが無いのです。
「我々には機会のない本当に才能のある3人の若者がいる」と語るのは、シルバーアローを率いるトト・ヴォルフです。
「これが今、我々が将来何をするかを決める必要がある重要なポイントになっている」
「(トロロッソのような)ジュニアチームは選択肢ではない。若いドライバーの場所を確保するために、年間8000万ドル、9000万ドル、1億ドルをジュニアチームへと投じることは、私が望むことではない」
「一方で、もしドライバーがメルセデスのドライバーとして失望しているのであれば、それはベストな『独自のウリ』とはならないだろう」
「レーサーを中心にして、私はまだ最高の才能をサポートし、開発する必要があると感じている。我々が彼らのための解決策を見つけることを望む」
「解決策が見つからなければ、ジュニアプログラムの将来に疑問を抱くだろうし、その後、ペイドライバーモデルに戻る」
この問題に対処すべく、ヴォルフは年末にメルセデスの取締役会と議論するそうです。
トップカテゴリーのシートが足りないという問題は、何もF1に限った話ではありません。
日本でもトヨタやホンダのドライバー育成プログラムが行われていますが、スーパーフォーミュラやスーパーGTでシートを確保できるドライバーはわずかです。
新規参入チームを増やさないと、問題の抜本的な解決は難しいでしょう。
Source: No decision on Raikkonen says Ferrari CEO – pitpass.com
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