キャデラックがEVブランドに!? テスラに対抗
キャデラックが生まれ変わろうとしています。
これまでゼネラル・モーターズ(GM)の高級車ブランドとして君臨してきたキャデラックですが、今後は次世代の電気自動車(EV)をリードするブランドになるそうです。
その第一弾として、3列シートの電動SUVが公開されました。
今回は、キャデラックの新しいブランド戦略についてです。
キャデラックの新しいブランド戦略
GMはシボレー Bolt EVのプラットフォームを利用して、多数のEVを展開する計画でしたが、結局それは実現しませんでした。
その理由は不明ですが、Bolt EVは当初から採算性の悪さを指摘されていましたから、もしかするとそれが原因かもしれません。
キャデラックは、GMの新しいEVプラットフォームを最初に使用します。
このEVプラットフォームは柔軟性があり、設計と開発のリードタイム(発注から納品までの時間)も短縮されるため、顧客の好みに迅速に対応できるのだそうです。
このプラットフォームがモジュラープラットフォームなのかどうかは不明ですが、プレスリリースには「このアーキテクチャから派生できる様々なボディスタイル」とあるので、多様なモデルラインナップに対応可能なのでしょう。
GMは新しいEVプラットフォームの詳細を明らかにしていませんが、先進的なドライブユニットとバッテリーセルを搭載していると主張しています。
FWD(前輪駆動)、RWD(後輪駆動)、そしてAWD(全輪駆動)のすべてに対応しており、バッテリーシステムの出力は、車両や顧客のニーズに応じて調整可能とのことです。
キャデラックの社長であるスティーブ・カーライルは、「キャデラックのEVは、クロスオーバー市場の中心を押さえ、世界中の顧客のニーズに応える。キャデラックをモビリティの頂点として位置づける一方で、イノベーションとラグジュアリーの高みを象徴するだろう」と語っています。
キャデラックの決断の裏には、どうやらテスラが念頭にあるようです。
生産問題を解決したテスラは好調そのもので、高級車市場において大きな存在感を示しています。
一方、キャデラックはブランド構築に長年苦戦しており、内燃機関を搭載する高級車においても、ドイツ製の高級車ブランドや、レクサスなどに水をあけられている状況です。
キャデラックの新しいブランド戦略は、これまでの苦戦を一気に取り返す、起死回生の一手になるかもしれません。
GMのCEOであるメアリー・バーラは、「キャデラックは再び技術とイノベーションをリードします。我々はそれを達成するために、積極的に続けていくつもりです。これは氷山の一角にすぎません」と、今回発表したEVについて語っています。
EVに大きく舵を切ったキャデラックがどうなるか、今後に注目です。
最後まで読んでいただきありがとうございます。以下の関連記事もぜひご覧ください。