SUPER GT 2016 Rd.1 岡山予選 ホンダ以外は超接戦!
本格的になんとかしないとヤバい
開幕戦の予選は、GT500・GT300ともにコースレコードが大幅に更新されただけでなく、上位陣のタイム差がほとんど無い熾烈な争いとなりました。ホンダだけは蚊帳の外でしたが……。
トップ画像の出典: supergt.net
目次
日本vsドイツ
GT300の予選は午前中から好調の#65 LEON CVSTOS AMG-GTが、コースレコードを大幅に上回る1’25″624を叩き出し、ポールポジション(PP)は確実かと思われましたが、土壇場で#25 ViVaC 86 MCの土屋武士選手が1’25″586のスーパーラップで大逆転するという、エキサイティングな展開になりました。
3番手は#7 Studie BMW M6、4番手はSUBARU BRZ、5番手は#11 GAINER TANAX AMG GT3が獲得し、マザーシャシー&JAF-GTの日本勢とFIA-GT3のドイツ勢が、がっぷり四つに組み合っています。
日本勢が上位に進出できたのは、岡山国際サーキットが中低速コーナー主体のテクニカルコースだからでしょう。逆に言うと、ここで勝てなければ日本勢のタイトル獲得は厳しくなります。
ガッカリだったプリウスとウラカン
新型50プリウスを投入したaprは、#31が8位、#30が13位と、いずれも期待はずれな結果に終わりました。
昨年は開幕戦を圧勝したプリウスですが、セッティングが上手くいってないのか、それともブリヂストンタイヤが路面に合わなかったのか。ともかく優勝争いは厳しそうです。
また、期待のウラカンは4台ともQ1を突破できませんでした。JSPORTSの実況解説陣が「ウラカンはレース前にBOPで70kgも積まされた」と発言し、ツイッター上でも「+70kgはひどい」と同情する声が数多く見られましたが、正しくは+55kg→+70kgにBOPが変更されたのであり、実際の重量増は+15kgです。
ブランパン耐久シリーズを見るかぎり、ウラカンは直線番長なマシンという印象です。岡山で下位に沈んでも不思議ではありません。
キング・オブ・岡山
NSXのいない予選
GT500のQ1は衝撃の結果となりました。NSX勢が11〜15位に並び、1台もQ2に進出できなかったのです。
ホンダのいないQ2では、#1 MOTUL AUTECH GT-R、#6 WAKO’S 4CR RC F、#37 KeePer TOM’S RC F、#46 S Road CRAFTSPORTS GT-Rの4台が、Q1で#46 千代勝正選手が記録したコースレコード以上のタイムでPPを争う、異次元の戦いとなりました。
「ガチ」で速い平川
結局PPを獲得したのは、#37の平川亮選手。昨年最終戦のもてぎに続き、年をまたいでの連続PPとなりました。ウェイトハンデ無しのガチレースである開幕戦と最終戦で結果を残している平川選手は、レクサス陣営でもっとも乗れているドライバーと言っても過言ではありません。
今季#37に移籍したジェームズ・ロシター選手は、平川選手をキング・オブ・岡山と讃えましたが、最近の平川選手は岡山だけで速いわけではありません。彼がキング・オブ・GTと呼ばれる日も近いでしょう。
NSXの救済はマスト
NSXはハイブリッドを下ろしても遅いと証明された以上、救済措置は必須となりました。
空力開発が規制されている状況下では、ハイブリッドを下ろしたことで崩れた重量バランスを、空力の変更でアジャストできないため、単純に軽くなっただけではポテンシャルを引き出せないのでしょう。
となると、NSXだけは空力開発を認めるか、もしくはFR車以上に最低重量を軽くしてやる必要があると思います。
昨年のDTMでもメルセデスだけが遅く、彼らだけ開発期間を延長する形で救済措置が取られたことがありました。
GTアソシエーションがどのような考えなのかは知る由もありませんが、なんらかの形でNSXの救済措置を取らないと、ホンダファンはSUPER GTへの興味を失ってしまいます。ただでさえ少ない日本のモータースポーツファンの一部を失うことは、日本レース界全体の損失です。早急な対策が求められます。
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