Formula Eにワークス集結! ジャガー参戦 BMWは参戦濃厚 日産も?
BMWと日産がフォーミュラEに参戦するという噂は、以前からありました。
日産の方に新たな動きはありませんが、BMWに関しては参戦計画がかなり具体化してきました。既存のフォーミュラEチームとジョイントし、開発を進めているようです。
トップ画像の出典: alphr.com
目次
BMWのフォーミュラEプロジェクト
BMWが手を組んでいるチームは、アンドレッティ・オートスポートだと言われています。
ドライバーのラインナップもすでに決まっており、ロビン・フラインスのチームメイトとして、BMWのワークスドライバーであるアントニオ・フェリックス・ダ・コスタの名前がまもなく発表される見通しです。
BMWのモータースポーツディレクターであるジェンス・マーカート氏は、「非常に良い見通しを得ている」と手応えのほどを語っています。「本当に強化し、開発しなければならないことがハッキリとしてきた」
BMW参戦のタイミング
しかしこれまでBMWは、電池切れになったら別の車に乗り換えるという、フォーミュラEのやり方を批判してきました。
「いまだに乗り換えが必要なのは、電気自動車の走行距離として我々は理想的とは考えていない」マーカート氏は言います。「しかしシーズン5(18-19シーズン)までには、よりよい解決策が示されるだろう。我々は状況を注視しているよ」
BMWは乗り換え無しのレースフォーマットに変更されるのを待っています。逆に言うと、それ以外の問題点は無さそうです。マーカート氏も、マーケティング面でのフォーミュラEの可能性に期待感をにじませています。
「(フォーミュラEには)マーケティング面で大きなポテンシャルがある。だがそのポテンシャルを発揮するためには、まだまだ多くの仕事をする必要がある。人々を引き付けるために、より魅力的なシリーズにしなければならない。」
フォーミュラEに殺到する自動車メーカー
現在フォーミュラEに参戦している自動車メーカーは、ルノー、アウディ、DS(シトロエン)、そしてヴェンチュリーの4社です。そして2016-17シーズンからは新たにジャガーが加わり、電気自動車(EV)メーカーのファラデーもドラゴンレーシングとのジョイントを開始します。
ジャガーとファラデーの参戦
ジャガーは撤退したトゥルーリの参戦枠を引き継ぎますが、完全な新規チームでのエントリーです。フォーミュラEにバッテリーを供給している「ウィリアムズ・アドバンスド・エンジニアリング」のサポートを受けるものの、パワートレインは独自開発のものを使用します。
ファラデーはカリフォルニアのEVベンチャーで、ドラゴンレーシングのテクニカルパートナー兼タイトルスポンサーとしての参戦です。最初の3シーズンはソフトウェア開発でチームに貢献し、その後は開発領域を徐々に拡大、最終的にはファラデー社のパワートレインを使用する計画となっています。
ホンダもフォーミュラEに参戦する?
ホンダもフォーミュラEに関して調査を進めていると、ホンダF1プロジェクトの総責任者である長谷川祐介氏も認めています。ホンダ社内にも、フォーミュラEに興味を持っているスタッフがいるようです。
しかし現状では「技術的には面白いが、レースは魅力的ではない」「予算的には問題無いレベルだが、十分な数のエンジニアを揃えられない」などといった理由で、フォーミュラE参戦にゴーサインは出ていません。
トヨタは参戦しないのか?
参戦するには至らずとも、ほとんどの自動車メーカーが興味を持っているフォーミュラEですが、世界最大の自動車メーカーであるトヨタの動きは、全くと言っていいほどありません。
トヨタはパワートレインの電動化を強力に推し進めてきた張本人であり、新しい技術──例えば自動運転──にも積極的に取り組むメーカーです。
ところがトヨタはEV関連の話になると、途端に腰が重くなります。イノベーションのジレンマなのか、それともEVに見切りをつけているのかはわかりませんが、燃料電池車やハイブリッドカーの開発・販売で見せるような彼らの情熱は、EVには全く注がれていないのです。
トヨタほどの規模を持つメーカーならば、EVと燃料電池車の両方を開発できるでしょう。スバルやダイハツ、マツダなどと、EVを共同開発する形でもよいはずです。
最近のトヨタはケチケチ戦術に染まりすぎていて、規模の経済を活かしきれていないように見えます。「台数を追わず、品質第一」とのスローガンは聞こえが良いですが、トヨタの強み──世界最大の自動車メーカーであること──をスポイルしている気がしてなりません。グーグルのごとく、未来の技術には片っ端から投資するぐらいで良いと思うのですが……。
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