7シーターのティグアン・オールスペース、公道に現る
フォルクスワーゲン(VW)のSUVであるティグアンに、7人乗り仕様のティグアン・オールスペースが追加されるようです。
市販されれば日産・エクストレイルやスバル・VIZIV-7のライバルとなる新型7シーターSUVですが、驚くべきことにVWは、ティグアンのクーペSUVバージョンなど、SUVファミリーをさらに拡大していくと公式に認めています。
なぜVWが「SUV推し」に走ったのか? その背景を探ると、とある日系メーカーに行き着きました。
VW・ティグアン・オールスペースとは?
ティグアン・オールスペースは欧州向けの車種です。
ティグアンのホイールベースを11cm延長し、3列目の座席を追加した7人乗りのSUVとなります。
エクストレイルと似たような車種だと考えればいいでしょう。
でも5人乗りのティグアンを、単純にストレッチしただけの車種ではありません。
5人乗りはMQB(ゴルフと同じもの)、7人乗りはMQB A2と、プラットフォームからして異なるのです。
もちろんMQBはモジュラープラットフォームですから、共通する部品は数多くあるでしょう。
しかし大型化したボディサイズに合わせて、ベース車両とは別のプラットフォームを用意するあたりに、VWがこの車にかける情熱が伝わってきます。
ちなみにMQB A2は、次期Q3にも採用されるそうです。
エンジン等のパワートレインは、基本的に現行のレギュラー・ティグアンと同じものになります。
すなわち1.4リッターと2.0リッターのTSIか、2.0リッターのTDI(ディーゼル)となるわけですが、排ガス不正のスキャンダルにより、VWのディーゼルに対する風当たりはいまだ強いままです。
そこでティグアン・オールスペースには、ハイブリッド・バージョンが用意されると見られています。
48Vのマイルドハイブリッドなのか、それともストロングハイブリッドやPHVなのかは不明ですが、何らかの形でパワートレインの電動化が図られるのは確実です。
VWがSUV推しに至った理由
背景にSUVブームがあることは明白ですが、VWがSUV推しに至った理由はそれだけではありません。実はVWはマツダの成功にあやかろうとしているのです。
VWは売上の40%近くを、中国市場から得ています。
その中国市場で大きく業績を伸ばしているのがマツダです。
マツダが中国市場に投入したCX-4は、中国においてカーデザイン・オブ・ザ・イヤーを獲得するなど、非常に評価が高い車種です。
CX-4は、やはり人気のあるCX-5をベースに、スタイリッシュなクーペSUVに仕立て直したモデルですが、それが中国でウケているわけですね。
そこでVWはティグアン派生モデル「ティグアン・クーペ」を展開しようとしています。
マツダに続く2匹目のドジョウを狙っているわけですね。
他にも、SUVの「Tシリーズ」が、続々と投入される予定です。
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