新車同様の輝きを放つBMW E30 M3 Evo 手がけたのはブルガリアのチューナー

チューニング,自動車文化

E30 M3といえば、BMWがグループAレースで勝つために作り上げたホモロゲーション・モデルです。
そのM3のエボリューション・モデルを、ブルガリアのチューナーであるVilnerが若々しく甦らせました。

今回はイモラ・レッドⅡにペイントされた、M3 Evoの概要をご覧ください。


BMW E30 M3 Evoとは?

グループAレース仕様のE30 M3。こちらは2.5リッターで360psを発生した。

E30 M3 Evoは1987年に追加された、E30 M3のエボリューション・モデルです。
スタンダードなM3からパワーが10ps引き上げられた他、前後スポイラーにも変更が加えられています。

翌年にはエボリューションⅡと呼ばれるモデルが登場しました。
パワーはさらに10psアップして220psに、最高速は243km/hをマークしています。

E30 M3の中でも最強のエボリューションモデルとなるのが、1990年に登場したM3スポーツ・エボリューションです。
排気量が2.5リッターに拡大されたことで、パワーが238psに向上した他、調整可能なフロントエプロンや、レーシングシートまで備えた本格的なモデルでした。

E30 M3のエボリューションモデルは、Evo Ⅰが505台、Evo Ⅱが500台、そしてスポーツ・エボリューションが601台しか生産されていないため、非常に貴重なモデルとなっています。

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Vilner E30 M3 Evoの概要

エクステリア

Vilnerが手がけたE30 M3 Evo

ヘッドライトはHella社製でワイパー付き。バンパーはカーボンだ。

ホイールは18インチのBBS。

フラットで幅広なCピラーは、E30 M3ならではだ。

非常にかっこよく仕上がっている。

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インテリア

内装はチェッカー柄のSparco製品で統一されている。

天井もチェッカー模様だ。

グローブボックスもチェッカー柄。

「レースシューズオンリー」たしかにヒールの高い靴では乗れない。

シフトレバーやサイドブレーキレバーは、新規に作り直されたようだ。

エンジンが異なるので、シフトはレーシングパターンではない。

ここまで徹底されていると清々しい。

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パワートレイン

本来のM3 Evoには、2.0リッター・直列4気筒ガソリン自然吸気エンジン(スポーツ・エボリューションは2.5リッター)が搭載されていますが、VilnerのM3 Evoは、E36型M3の3.2リッター・直列6気筒ガソリン自然吸気エンジンに載せ替えられています。

これによりパワーは321psに、トルクも350Nmと大幅に向上しました。
それでいて車重は1,200kgしかないので、パフォーマンスはかなり高いはずです。

E30 M3のゲトラグ製ギアボックスは、左手前に1速があるレーシングパターン(海外ではドッグレッグと言うらしい)と呼ばれるものなのですが、VilnerのM3は通常パターンの5速MTのようです。
おそらくE36 M3の5速MTを、そのまま載せ替えたのでしょう。
レースでは2速と3速のシフトチェンジが頻繁に起こるため、直線的な配置になっているそうです。

これが純正5速MTのレーシングパターン。

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